さて、ハンドル周辺の手入れが終わったので、フロントブレーキ廻りの交換作業に進みます。
まず古いキャリパーからブレーキフルードを抜きます。派手なブレーキホースのカラーアルマイトが時代を感じさせますなぁ。赤と青のバンジョーボルトは色褪せています。赤より青の方が弱いのか紫色に退色してますね。してますけど使用に問題はありませんでした。
フルードカップも開けて、んーフルードは飴色に変色して黒い微細な粉のような汚れが浮遊しております。コレがブレーキタッチを悪化させていたのかもですね。
こちらは今から取り付ける新しいキャリパー。
SPECIAL PARTS TAKEGAWA ビッグフローティングディスクローターキット補修パーツ
フロントブレーキキャリパーASSY
今まで使用していたものと同じモノです。ローターキットはΦ225mmなのですが、有効径は220mmっぽいので220のローターでもこのキャリパーで問題なく使えます。
バラしてスライドピンなどにグリスアップしてから組みます。
そのままではパットピンが回せなかったのでスカブのミラーに仮止めして回しました。パッケージから出してそのまま車体に組むつもりのトルクで締まってましたね。そういうものかな。
古いキャリパーから外したパットは、まだまだ使える状態でしたので続投します。片減りもしてないし、ローターとのアタリも丁度出たぐらいの時期です。225用のキャリパー&パットですが、御覧の通り5mm差の220mmローターで削れて段差が出来るとか、そういうことも無いです。
スライドピンとパットピンにそれぞれグリスアップしてパットを組んで、車体に組付けますが、付きません。
古いキャリパーが外せたのに、新しいキャリパーが組めない。KSRあるあるでキャリパーがホイールに干渉して知恵の輪のようになってて全然組めないことがある。ブレーキピストンを奥まで押し込んでいるのに、です。無理するとホイールが傷だらけに。
そんな時は、まず内側のパットを外し、パットピンとパットのバックプレートをこの位置にセットして、キャリパーを先に車体へ付けます。その後、内側パットをローターの内から滑り込ませて後付けします。
パットの組み込みでミスらないように、バックプレートをきっちり内側パットの背で押して、パットピンを通す。パットの背でプレートを噛んでしまったら失敗なので、外してこの位置出しからやり直し。スムーズにパットがスライドしなくなって、明らかにブレーキフィールがおかしくなりますから、組み付け失敗かどうかはすぐわかります。
めんどくさいですが、KSRの知恵の輪を解くより早いです。
自分でOHしたブレーキマスターにホースを組付け。バンジョーボルトは付属のアルミボルトでは、精度が悪いのかネジの食いが怪しかったですね。ネジ山が怪しいものを無理に付けてアルミの削れ粉がブレーキラインに混入するのはマズイですから、保険で買っておいた純正のボルトで組む事にしました。やっぱ信頼の純正パーツです。
今回ホースラインは全部ブラックで統一しました。色物アルマイトは経年劣化でみすぼらしくなるからもうやめようかと。KSRのキャリパー交換だとブレンボのカニとか有名処の代物に換えるのが多いと思いますけども、このタケガワのキャリパーキットはなにかの純正部品らしいので主張しすぎない所が気に入っています。
ただしキットのフルフローティングローターは2万kmもノーメンテで乗るとガシャガシャと耐えられない程の異音を発します。カシメ式のフルフローティングはメンテ不能ですから使い捨てなんでしょうね。ですのでローターピンをテンションかけて押せてるセミフローティングのローターの組み合わせにしております。コレがシフトアップ製のローターで220mm径なのです。たぶんカニキャリパー用かな。
で、自分でブレーキ廻りを弄るのは始めてでして、色々調べてフルードの充填とエア抜きをします。画像ではちょうどキャリパーまでフルードが落ちてきた所です。レバーを2~3回握って、握ったそのままブリーダーボルトを緩めて、締めて、を繰り返して、気泡が出なくなるまで続けます。キャリパー側のエア抜きはOK
ブレーキマスター側はレバーをニギニギするとフルードがピョコピョコと波打ちます。吹きこぼれないように気を付けて、レバーを戻すと穴から気泡が少しづつ出てくる、という感じ。マスター側の方がエア抜きに時間がかかりました。
数回こぼしてしまって、せっかく再塗装したフルードカップはかなり悲惨なことになりました。
レバーの手応えも戻ってフルード充填も終わり、窓の綺麗なマスターに交換できました。前のは曇ってて表側はヒビ割れてましたからね。
作業しててバイザーの取り付け方が気になりまして、やっぱ穴が余ってると適当に付けた感がする。神は細部に宿る、とも、細部に潜む悪魔に足をすくわれる、とも言いますしね。
ドリンクホルダーをメーターバイザーのステーに加工してみました。樹脂製パーツは斜めに穴あけしたりと、かなり工作に無茶が効きます。これで4点でバイザーを保持できるようになりました。もちろんドリンクホルダーとしても使えます。
自分で交換したキャリパーやブレーキマスターが正しく動作するか、試し乗りをします。実走行でのホースの脱落やバンジョー等の接続部分からの滲みもなく、組付けは上手くいった模様。
ブレーキタッチは今までの違和感がなくなり、自分でやったとは思えないほどカッチリとした効きで、エア噛みもなく握っただけリニアに制動力が立ち上がる出来栄えでした。
めんどくさかったけどブレーキ廻り一式全部まるっと換えて良かった。
総走行距離:33,107km
ハンドルバー交換・メーターバイザー変更
フロントブレーキ全交換(キャリパー・ホース・マスター交換)
メンテさぼって乗りっぱなしだったので換える物が溜まってました。換える物はあと2ヶ所です。