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バイク乗り物知らず

MT-07 レバー交換 < EFFEX スムースフィットレバー >

MT-07のクラッチは操作感が分かり難くて半クラの範囲が狭い。

New Katana and MT-07 at Kenny Road

と、長い事MT-07に乗っている嫁から今更のような相談がありまして、0発進がいまいちモタつくこともあって苦労するとか、坂道発進がとくに難しい、とか。最近乗る機会が増えたことでそういうのを再認識したみたいです。
アイドル回転域のままクラッチ操作のみで走り出そうとすると、小排気量なんかは半クラの当たりも狭くて繋がりが分かり難いですからね。エンジンの回転を少し上げて発進トルクの総量を増やせば半クラの範囲も広がってスムーズに扱えます。開けすぎた時はスロットルを戻すのではなくリアブレーキで加減します。

RIDE IT billet long lever set

とは言え、扱いにくいというモノを我慢することもないので、とりあえず調整式のRIDE IT ビレットロングレバー(LRセット)というものに換えました。レバーの幅を調整するノッチにガタがあって、操作方向ではなく上下方向にひどくガタつきます。一旦バラしてプライヤーで挟んで幅を絞めてガタを無くして再度組み直しましたので、プライヤーの傷が残りました。
純正レバーよりはレバーの幅調整が出来るので、操作しやすくなったと嫁は満足な様子。ちなみに新古品で左右セットで3000円でした。一本1500円でお安い。

EFFEX smooth fit lever

ですが、本命のレバーはこちら

エフェックス <EFFEX> スムースフィットレバー MT-07・09用 2014-2022

先にこちらを注文していたのですが物がいつくるかもわからない納期未定とか言われたので、流通在庫が必ずある中古ショップでRIDE ITのレバーを購入していました。バイク関係の車体もパーツも納期が全然分からなくて、入手が困難な状況です。コロナの影響か円安なのか、物が届かないのをいつまでも待ってはいられないので、すぐ手に入る代替品があるならそっちも買っておく、みたいな感じですね。

State of the base of the clutch lever

RIDE IT ビレットレバーを外してワイヤーを確認。ケーブルエンド部分もそれほど傷んでなくて、クラッチケーブルはまだまだいけそうです。下にびよん、と棒状のモノがありますが、これはクラッチ位置センサーで、この棒が押されているとレバーがリリースされてて握っていない、レバーを握りこむと棒がフリーになってクラッチレバーが握られている状態、とECUが認識するためのスイッチです。

Comparison of levers

上から、純正・RIDE IT ビレットレバー・ EFFEX スムースフィットレバーです。クラッチの内部カラーは使いまわします。質感はEFFEXレバーが良いですね。RIDE IT ビレットも3000円という価格を考えるとレバー幅の調整機能付きなので悪くはないです。が、ガタつきが酷くて各ボルトナットの増し締め加工が必要でした。これやらないとレバータッチがグニャグニャで使えたモンじゃない。

Backlash adjustment of clutch lever

組み付けるとEFFEXレバーにも調整機構に上下方向へのガタがありました。ナイロンロックナットを外して手持ちのフランジナットに換えてめいっぱい締めこんで、ガタを減らしてます。加工精度か材質の問題か、アジャストレバーのガタは、ちゃんとしたモノなら無いんですけどね。

brake lever replacement

RIDE IT ビレットよりEFFEX スムースフィットの方がMT-07にデザインは合いますね。後は使ってみてレバー操作やら半クラのフィーリングとか、ユーザーのインプレ待ちです。

MT-07をアジャストレバーに換えたので、新型KATANAにも欲しくなりましたがコイツはクラッチがかなり重いので、まずメンテがてら中を見ます。

State of the base of the clutch lever of the new Katana

新型カタナのクラッチレバーを外したレバーの基部の状態がこちら。ナイロン製のケーブルエンドにめくれが見られ一部変形しています。ココはかなり負荷のかかる部分なので、ナイロン樹脂が経年劣化して削れて行きますし強度がだんだん下がって操作のたびにグニャグニャと変形するようになるんでしょうね。

cable end cover

ということでケーブルエンドカバーを交換。かっちりとした操作感に戻って半クラもやりやすくレバーの引き代も正常な位置に戻ります。最近クラッチの遊びが増えたな?とか違和感を感じたら、ワイヤーの伸びもありますがケーブルエンドの樹脂劣化もあります。

Replace cable end cover

ケーブルエンドカバーは巻いてるカバーを裏返して隙間を広げてハメ込みます。MT-07のエンドカバーは全然傷んでなかったので、KATANAのクラッチの重さからくるダメージの蓄積量が多いんでしょう。これはレバーが軽くなれば軽減されるのかな?そういえば保管してたレバーがあったのを思い出しました。

Clutch lever for GSX-R1000K6

上は新型カタナのクラッチレバーですが、下にあるのはGSX-R1000K6で使っていたアジャストクラッチレバーです。使えるかどうか分かりませんが、パワーレバー形状になっているので、コレに換えると少しだけレバーは軽くなるはず。このレバーもたぶん中華の安物でして、上下方向にガタがありました。プライヤーでギュッと挟んで隙間を狭めてガタを消して使っていました。

New Katana clutch lever replacement

んで、換えました。レバーの引きも軽くなったし寸法もピッタリで付くのは付きましたが、操作も問題なくクラッチは切れるんですけども、妙な違和感があります。何度かレバーをニギニギしますが、どことなくダメな雰囲気が漂う。KATANAが拒否っているような気配を感じます。

R1000 lever clutch switch play

違和感の正体は、クラッチスイッチでした。このセンサースイッチでレバーの握り位置をECUが見るわけですが、新型カタナでは握るとカチ・・・カチ・・・カチ、と3回スイッチが動いてる音が聞こえてました。これは全押し・半クラ・全開放の3つのレバー位置を見ているんじゃないかと思います。
R1000レバーでは2回しか聞こえません。

Back side of clutch lever for KATANA M0 and GSX-R1000K6

R1000K6用のレバーではスイッチの全押し位置が出せないので、ECUクラッチレバーが完全にリリースされました、というレバー位置情報が行かない状態になりますね。レバーは触っていないのに全押しにならないので常時半クラという誤った情報がECUに届くことになるんでしょう。これでどういう不具合が出るかわかりませんが・・・やっぱ使ってはダメでしょうね。取り外してクラッチスイッチを押す部分に違いがあるのではないかな、と見てみますが良く分かりません。角度がちょっとだけ浅いように見えます。

KATANA M0 genuine clutch lever

純正レバーに戻すとクラッチスイッチは全押し位置にちゃんとなります。やっぱ裏側の形が違っているんでしょうね。新型カタナはクラッチに遊びが無くて遠いので操作に慣れが必要でした。最初は唐突に駆動力が繋がってしまって稀にエンストしましたね。レバーの僅かな握り始めでスパっとクラッチが切れてしまうので、遊びを多めに調整していましたが、そうなるとクラッチスイッチの全押し位置が出ないのでECU的に良くないのか。ショップのメカさんにもクラッチはパッツンで、と言われたのはそういう理由があるのかな。知らんけど。
納車後半クラ範囲を広げる為にレリーズアームを長めの物に交換しましたので、一応の対策はしています。

Katana M0 and MT-07

MT-07はアジャストレバーでクラッチ操作がやりやすくアップデート出来ました。
KATANAの方もS1000用の専用品を入手すれば良いんですが、実は0発進以外でクラッチの操作はしていません。走行中はスロットル操作のみでギヤはバンバン入るのでクラッチ使ってないです。
自分の新型カタナにとってはクラッチレバー周りは既に手を入れた後なのでそれほど重要ではないです。中古でパワーレバー的な出物があれば一考してみましょう。