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バイク乗り物知らず

MT-07 エンジン2次カバー 取付

MT-07 and the new Katana at Togo Shrine

エンジンガードやクラッシュパッド・エンジン二次カバーなどを、バイクの転倒で受けるダメージコントロールを目的として取り付ける方は多いと思います。(スライダーは用途が違うので除外します。)

MT-07 water pump cover and coolant pipe

MT-07は右側へ倒すとウォーターポンプ・パイプ周辺にダメージを負うことが分かりました。軽く倒しただけではありますがタッチペンでリタッチして傷を目立たなくしてはいます。
こういう場合は後付けのケースガード的なものを取り付けたりするものですが、MT-07のウォーターポンプ周辺へ取り付けられる適当なものはありませんでした。

GBRacing knockoff MT-07 water pump cover and coolant pipe

そこでとあるブランド品のエンジン二次カバーのコピー品を入手しました。これでも品薄だったようで、手元に届くまでにオーダーから4ヶ月もかかりました。

ウォーターポンプカバー&パイプカバー YAMAHA MT-07/XSR700/Tenere700 | WPC-MT07-2014
素材はただのABS樹脂のようで、オリジナルのカーボン混合樹脂ではなく、形だけコピーしたものですね。自分の用途的にはコレで十分です。
ウォーターポンプカバーやパイプの取り付け基部ににアルミカラーを介して上げ底して、共締め設置するタイプの二次カバーです。

Coolant leak from water pump cover

まずは仮止めがてらボルトを使った正規の取り付け方をしてみよう、とウォーターポンプカバーの3ヶ所のボルトを緩めて行きますと、クーラント液がポタポタと漏れてきました。
・・・Oリングとかガスケットとか、なにかシーリングしているものはないのかな?大抵こういう場合はボルト抜いたぐらいではシーリングが効いてて漏れてはこないものなんだけど。
様子見ながらボルトを緩めていたので、そのまま締め直せば漏れは止まりますけども、うん、当初のプランで取り付けすることにしましょう。

No brand engine stator cover 

これはとある売り物のGSX-S1000用のジェネレーターカバーガードですが、アルミ素材のガードをエンジンカバーのボルトの一部を差し替えてカラーで上げ底して取り付けるタイプです。
このような取り付け方をすると、交換するボルトは長いものに変わりますし、ある意味エンジン幅を広げている、ということにもなります。実際にコケた時に引っかけやすくなるし。長くなったボルトとカラーにテコの原理が働いて、メーカーの設計以上の転倒ダメージが及ぶ可能性があります。

Image borrowed from Motorcycle Shop & Rider House PEGASUS Home Page

それがどういう結果を招くか、というとカバーガードの破壊と共にクランクケース側のボルト穴ごと持っていくリスクがあります(必ずこうなるとは言っていません)。
こんなことになってしまえば素人では手に負えないし、バイク屋さんでもケース再生なんで出来る所は限られるし、もし仮に出来たとしてもエンジン全バラからの補修で工賃は数十万超え確定。
なんの為のエンジンガードなのか本末転倒です。

Carbon generator secondary cover for GSX-R1000k6

転倒時のダメージコントロールを目的とするなら、接着剤か強力な両面テープで貼り付けるタイプのエンジン二次カバーまででやめておく、ソリッドな取り付け方にならないように、深追いしない・やりすぎない、というのが大事だと思います。
GSX-R1000K6に乗っていた時は、カーボンのエンジン二次カバーを両面テープで貼り付けていました。

GBRacing knockoff MT-07 water pump cover and coolant pipe

では貼り付けマウントに変更ですので、ボルト取り付け用の埋込みカラーを外します。
ウォーターポンプカバーの方は上げ底カラーを抜いた穴に、車体もともとにあるボルト頭がスッポリと収まって、綺麗に二次カバーが組めそうです。
ウォーターポンプパイプ側は、形状が合っておらず最初からボルト留めによる組付けが出来ないクオリティでした。これもあったので加工して接着剤か両面テープで貼り付けるというのはある意味既定路線ではありました。

Installation status of water pump cover & pipe cover

ウォーターポンプカバーの方は、二次カバーと車体側とでアタリのある部分に両面テープをあてがって貼り合わせると、簡単には剝がせないほどの強度でカバーの取り付けはできました。
パイプカバーはというと、ボルト通しの部分を切削して下駄の高さを調整したあと、樹脂系の接着剤で接着することにしました。
ウォーターポンプカバーもパイプカバーも手で力入れて引っ張っても外れることはありませんが、引きはがすつもりで捩じりまわすと引きはがせる、という強度で付いています。

Overturned GSX-R1000k6

R1000k6でサーキットでコケた時でも両面テープ貼りのカーボンカバーは外れたりはしませんでしたが、転倒時のファーストインパクトで外れてしまう場合もあるかと思います。ですがエンジンカバーが割れるような衝撃を少しでも軽減してくれたのなら役目は果たしたと言えるでしょう。そして外れずにエンジン外装に留まって、路面との接触で削れてくれれば御の字です。
転倒してカバーが割れてエンジンオイルなど汁物が漏れてしまわないように、ダメージコントロールする。最低限の自走能力を保持できるレベルに被害を抑えるのがエンジンガード類を取り付ける目的なので、ドレスアップありきで逆に被害を拡大するような取付方法に難のある物は避けたい所です。カスタムの目的を見誤ってはダメですね。