スズキのカタナ、と言えば日本刀の意匠そのままの白刃の銀。なのでシルバーを買いましたけども、KATANA M0型ではブラックもあります。
差し色はどちらも赤。銀に赤だと消防色かウルトラマン?まぁ日本人好みの定番な配色です。2022年のM2型 KATANAには艶消しの紺と銀に黒ロゴの2色で、銀は継続してるけどM0型にあった黒は廃版になっています。外装のカウルは在庫分が終わったらもう作らないんじゃないでしょうか。
たまたまKATANA M0型の黒カウルセットの中古を格安で入手しました。タンクサイド部分が無いですけど、今なら適正価格で純正部品を購入できますので、買い足してもたいした出費にならないです。
今回は現状の自分の銀KATANAを、M0型黒カウルに換装します。ただそのまま交換するだけだと面白くないので、タンクのスズキロゴなどの差し色をレッドから別の色へ換えてみましょうか。
黒いカウルへの差し色は、赤から黄色系にします。黒色に黄色を配すると、蜂や様々な現場の規制線のkeep outとか、警戒色・警告色と言われてる眼球の色覚細胞への感度がとても高い配色になりますので、人間には無視できない注視効果が見込めます。広い面積を塗装しなくても、ちょっとしたワンポイントだけでガラっと印象を変えることが出来ます。
画像ではさっそくタンクカバーのSUZUKIロゴをイエロー系に貼り替えていますが、タンクステッカーを剥がすのは、それはそれは大変な作業でした。ステッカーの上にクリア塗装がしてあって、剥がし作業で常温では千切れる、ドライヤーで加熱しているときだけ伸びて剥がせる、みたいな酷い作業を延々してました。上から塗装するかステッカーを重ね貼りしたほうが簡単だったな。
黄色のSUZUKIステッカーは通販で買いました。フォントが平成中期な感じの仕上げですけど、飽きたら別のものへ貼り替えます。こういう奴じゃなくて単色のイエローが良かったんですけど買える物としては売っていないので、とりあえずの見本的なものです。
ライト周辺からのアッパーサイドカウルの「刃」ステッカーは剥がして、金のヨシムラに貼り替えてイエロー系に揃えます。ヨシムラステッカーでゴールドってのが珍しかったので貼り替えましたけど、自分のカタナにヨシムラのパーツは1ヶも付いてません。ああ、このステッカーが唯一のパーツか。ただそのまま貼るのも芸が無いので、フォント部分を分割して「速さで後ろに流れた」感じにオフセットしてます。
現状の銀KATANAにはレイラスポーツさんの健脚ステッカー(シルバー)を貼っています。これ非売品で剥がしたくなかったので、カバーを新たに購入してイエロー系統のステッカーへ貼り直しをすることにします。今なら1枚8,250円です。再生産すると価格4倍とか酷いことになるので今のうちに買っておくのも手ですよ。
この健脚ステッカーは健脚施工すると頂けるもので、自分は都合2回施工して頂きましたので、色違いのゴールドが手元にあります。
ゴールドの健脚ステッカーを貼りましたが、フレームカバーには出荷状態で、「KATANA」のステッカーが貼ってありましてですね、これ銀色でしたね。「刃」ステッカーもフレームカバーのこの位置に貼りたかったので、普通に売ってるスズキ純正のFEカタナの刃ステッカーを一部加工して貼っていますが、コレも銀色でした。
なので、ステッカーをクリアーイエローで塗装して黄色系に仕上げました。
ステッカーに塗装するというのはかなりアウトな力技でして、このままだとちょっとした接触で塗装は落ちてしまいます。健脚ステッカーも貼ったそのままでは角が剥がれやすいので、アクリルクリアーを全面に厚めに吹いて保護します。塗装したステッカーと素のまま貼った健脚ステッカーとでは表面の艶が違うので、表面仕上げを同じ艶で統一する意図もあります。ウレタンクリアーの強力な塗膜で保護しなかったのは、アクリルならシンナーで全て剥がして純正状態に戻せるから、という理由です。
GSX-S1000系列はエンジンから何からブラックアウトしてる車体なので、黒いカウルに替えると何から何まで真っ黒黒の、安易なブラックエディションになってしまいます。同じブラック系でも素材感を変えて変化をつければマシになるかと思いまして、カーボンプリントを施してあるエンジン2次カバーを取り付けることにしました。
例によって中華のコピー品になりますが、カーボン柄はこのコピー品にしかないのであえて本物は要らないです。毒を喰らわば皿まで、ということで白いコピーロゴをタッチペンで金に塗ってデコレートします。今回のコンセプトは黒色への差し色黄色で警戒配色に仕上げる、なので。
ジェネカバーには刃のアルミステッカーを貼っていましたが、コレ銀色ベースなので要らないです。けど、剥がすのは勿体ないので上から2次カバーを貼り付けます。この施工方法もボルト留めではなく両面テープと靴底補修剤による接着で行います。2次カバーからボルト留め用のカラーを外してますが、このコピーブランドに使われていたカラーはアルミではなくてステンレスのような硬質で重たいカラーが使われていました。・・・もしかして本物かな?某ガレージサイトで新古品を買ったので出自不明なのです。
このカーボンプリントの2次カバーは、両面テープが貼りつかないほど広い隙間があって、本来の施工方法でボルト止めするとガード効果は高そうです。私はしませんけど。両面テープ2枚重ねで貼ってますけどまだ厚みが足りてなくて一部浮いてます。
アグラスのフレームスライダーのロゴが白いです。どうしようかな。
右側は3枚接着しますが、こっちも両面テープを2枚重ねてどうにか貼り付けしました。テープの厚みが足りてないというかここまで厚くなるとエンジン2次カバーとして強度的に意味はなくて、もし衝撃を受けたら両面テープの柔らかい部分は千切れますね。強度としてあてに出来るのはボルトヘッド周辺に貼りついている靴底補修剤だけですが、乗っている最中は熱で補修剤は柔らかくなるので、転倒時のダメージコントロールはまったく期待できないです。
まぁ、エンジン周りが黒一色では視覚的に面白くないので、デザインアクセントになる装飾パーツ、という目的ですから走行中に脱落しなければ良いです。
ステッカーを貼り替えたり、2次カバーを付けたり、今回のコンセプトに合わせてデコレートしたカウルの準備もできました。オールペンで仕上げるよりも作業量は少ないですが、たったこれだけでも車体に組むとかなり見栄えが変わると思います。既存のインナーカウルなどは使いまわす物もありますが、そういうのは作業しながら。
それでは交換を始めましょう。
まずはアッパーカウル両サイドの取り外しから。カタナのフロントカウルは組木細工のように建て込んでありまして、噛み込みの爪も多く罠がいっぱいです。ヘッドライトの内側にプッシュリベットが隠れていますので注意です。アッパーサイドカウルは配線をクランプしてあるインナーカウルから、銀のアウターカウルだけ剥がして黒アウターを被せる、という作業になります。アッパーサイドカウルごと一旦外さないと、裏側の+ビスが外せないんですが、留めてる箇所が半端なく多くてうんざりする作業です。
知らない間にカウルの差し込み凸を、1ヶ所折ってしまいました。
フロントフェンダーも黒に替えますが、色々頑張ったんですけど、フロントホイールを外さないとフェンダーが外せませんでした。フロントアクスルナットが27mmで、そんなサイズのソケットを持っていません。アストロに買いに走って、エキパイにジャッキ当ててホイール外したは良いがジャッキがズレてもう少しでカタナを倒してしまいそうになるハプニングに。かろうじて耐えていたのでエキパイの前部に角材で当て木して支えて再度ジャッキで持ち上げるとか、寄り道作業で時間ばかりかかります。保険で当て馬は必ずしておくべきでした。
ホイールを抜くとカラーが1ヶ転がっていました。・・・どっちに付けるの?って調べるとABSのセンサーローター側にカラーは付けるようです。不明なまま組むわけにはいかないので検索に無駄に時間を食いました。普段触らない場所なので綺麗に清掃したかったのですが、時間押してますので汚れは見なかったことにして、グリスアップもしてません。
GSX-S1000のフロントアクスルナット締め付けトルクは規定で100Nです。リアアクスルのファスニングを思い出して、まずは95Nで締めます。ナットの反対側は適当な工具がありませんでしたので、その辺にあった何かの純正工具のプラグレンチをヤスリで削ってサイズを合わせてゴムハンマーで叩き込んでメガネレンチ掛けて絞めました。時間無いので結構無茶苦茶してます。もう無い工具はその場で作るしか。
タンクカバーからフレームカバーなど車体後部に至るカウルは、外すの簡単なので手順などは省略します。
タンクカバー下のこのカウル群は「カバー、フレームフロント」というパーツ集合体でアッパー・センター・ロアの3分割になっています。アッパーとロアは黒・銀共に共通ですが、センターだけはそれぞれの黒・銀のカラーなのでセンターだけ黒を買っています。今買うなら1枚6,250円です。裏側に貼り付けるクッションや面ファスナーも揃えて銀カウルを参考に貼り付け、黒のセンターカバーにロアカバーを移植します。
面倒な加工作業はこれで終わり、あとは外したのと逆の手順でカタナにカウルを建て込んでいきます。アッパーカウルは外すのも組むのもめんどくさいです。凸折れるし。
予想だにしなかったフロントホイールの取り外しなど、時間の読めない作業が続いてしまって、たかがカウル付け替えで丸1日かかるとは思っていませんでした。
色々と苦労しましたけど、黒カウルへの交換が出来ました。こうして見ると、テールサイドカウルが艶のあるグロスブラックで、交換した黒カウルと同じ質感なので、黒KATANAの方がカウリングデザインとしての統一感がありますね。
タンクに貼ったSUZUKIステッカーがグラフィカルすぎてちょっと浮いてますかね?なんなら剥がして無地にしても良いけど、いいアイディアが浮かぶまでしばらくこのままにしときます。
画像では小さくて分かり難いですが、アグラスのスライダーとハーディのタンデムステップスライダーの白いロゴは、結局クリアーイエローで塗装しました。
黒だと新型KATANAのエッジの立ち具合が銀とは違って見えて、これはこれで新鮮です。オーリンズのサススプリングも黄色だし、そんなつもりはなかったけどキャリパーのブレンボロゴも黄色に塗ってましたから、差し色をイエロー系に統一してみたいとは思っていました。ただベースのシルバーにイエローは映えないので、黒カウルを入手できたのは渡りに船でした。
ブラックのボディにゴールドorイエローの配色だと、ヤマハにミッドナイトスペシャルという特別色仕様がありましたね。通称仏壇カラー・・・日本人の美意識は仏具に現れるみたいな事になってしまって、刺さる人には刺さる、GSX-S1000S KATANA Midnight Special(メーカー違い)になりました。
ちょっと雨で乗れていませんが、日光の下で見るとどんな見栄えになるか楽しみです。