黒いカウルへ交換後にある程度の距離を走れる機会がありまして、作業中はこれでいいだろうで流してしまった部分に気になる所が出てきてしまいました。
このカタナではソロで乗るか、嫁とペアの2台か、数人のバイク仲間か、いずれにしても日帰りツーリングが主な使用用途ですけど、このままだと乗り心地や使い勝手がちと悪い。
ということで手直しをします。
まず1つめは、この適当に貼ったボディパッドではホールド性が良くない。最初は黒カタナにボディパッドは付けないつもりでしたけど、ちょい乗りの際にやっぱ滑ってしまって乗り難かったので余ってるパッドを貼りました。それでもいつものつもりで乗っていたのでは、身体の保持が弱いです。面積的に足りてないのか、ニーグリップを意識して無駄にリキむと疲労の原因にもなるもので、跨るだけで身体はナチュラルにホールドされてる、ぐらいのフィット感が理想です。せめて銀カタナの頃と同じレベルには持って行かないとダウングレードになりかねないです。
EAZI-GRIPの汎用300mm×150mmシートを買って、予備で保管してた新型カタナ用R&Gのトラクションパッドを型紙に使ってコピー品を自作します。R&Gのをそのまま使えば良いのでは?と思われるでしょうけど、コレは銀カタナ用の予備で購入したもので、黒カタナに使うつもりはないです。
300mmの縦寸法でも足りなかったので2分割になりました。黒いカウルにブラックのシートだから切り口がガタついててもそんなに目立たないだろう、でハサミで雑にカッティングしてます。どうせ使ってるうちに埃が溜まって汚れてくるので。
ていうか、半円球のポツポツ大きくカットし難くて、このパットにしたのは失敗だったくさい。もうちょっと球の小さなものかスネークスキンのような目の細かいパットに後日換えるかもしれません。型紙あるのでいくらでも自作できるし。
見てくれは悪くてもホールド感はバッチリ、実用性は文句なしで良いです。ではつぎ。
2つめは、染めQで塗ったタンデムシート。やっぱシートバッグを付けると露骨に塗装が落ちてしまって、色落ちの味、なんて言えるレベルではありませんでした。見込みが甘かった。
昔ならタンクバッグという選択もありましたが、最近のバイク事情だとシートバッグが主流のようです。使うたびにシートの塗装が剥げてみすぼらしくなるというのは、ちゃんと使えてる状態とは言えないです。カスタムとしても隙を見せている手落ち感が漂うし。
新型カタナには、タンデムシートに被せるタイプのシングルシートカバーが社外品で出てます。これだとシートの銀部分も隠せるので良いか、と思いましたが、なんか中心に山みたいな妙なデザインになっていてシートバッグをマウント出来る感じでもない。コレを買うのはちょっとなぁ。
ん、シートに被せるカバー・・・ヒントいただきました。
原付スクーターのシートが破れたり悪戯されて切られたりした際に、上から被せるシートカバーというのがあります。コイツをタンデムシート部分に上から被せたら良いのでは?と閃きました。
シートカバーを2つ買ってきまして、仮合わせしてみます。どちらも塩化ビニール製ですけど、1つは厚みもあってフェイクレザーっぽいシボ付き、もう一つは薄くて良く伸びるマットブラックな塩ビシート。こちらの薄い塩ビシートなら上手く重ね貼りできそうです。コッチ採用。
ざっくり位置を合わせたらタッカーでパチパチと止めて、余分な部分はカットして、皺を引っ張ってタンデムシート部分に重ねていきます。よく伸びるシートなので作業性は良かったですね。タッカーの留まりも生地が薄いので良好です。一部針が曲がっている所もありますが、近くにまともに打てている針があるのでこんなモンで良いでしょう。
R1000K5-6用のアルカンターラシートカバーを何故か持っていて、一瞬だけ使えないか?と思いました。
無理でした。
シート後ろから横まではタッカー留めにして、被せたシートカバーの境目なる所に針は打てないので、タンデムベルトの下に隠すという処理にしました。重ねたシート自体が薄いので、純正シートの銀の縫い目の形が浮き上がっています。おかげで座面にわずかな傾斜が出来て、光の当たり方によって黒の色調に表情が出来て面白い仕上がりになりました。
座面の削り加工もしましたし、今回表皮の一部を自分で貼ったので、自作カスタムシート、と言っても良いのでしょうか。
あ、今は真夏ということで、ライダーシート側にはメッシュシートカバーも付けてます。
車体に取り付けて順光で見ると、継ぎ目はうっすらとしか分かりません。角度を変えて見ると社外品のシングルシートカバーほどではないですが、半艶のライダーシート部と艶消しのタンデムシート部との素材による違いで別パーツのように見えて、コレはいい感じです。
濃いめのグレーのシートカバーがあるなら、この貼り方を行えば初代カタナのシートを再現できるかもしれないです。まー汚れが目立つのでやりませんが。
普段はこのようにシートバッグが載るので、シートがカスタムされていることに気づく人はまず居ないでしょうね。
車体に付いてしまえば、自作したボディパッドもあまり違和感はありません。近くで見ると切り口ガタガタでセルフカットだなーというのがバレます。黒一色の車体でも、その黒に色々な質感違いがあって見てて単調にならない黒、そんな感じです。
シートの手直しとボディパッドの追加で、黒カタナでもちゃんとツーリングもこなせる仕様になりました。自分的にはもうこれ以上弄る所は思いつかないので、車体性能を維持できるように通常メンテに勤しみます。気分も変わって、走行距離はまだまだ伸びますね。
ただ暑くて日中は短時間しか乗れません。停まることのない高速道か木陰を走れる山道ならどうにか走れるぐらいでして、黒KATANAさんはちょっとお休みですかね。