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バイク乗り物知らず

MT-07 メッシュエアスクープの塗装 新型カタナ 520スプロケットの当り調整

MT-07 and new Katana at 7-Eleven in the former Ippin-gai

2023年の夏も強烈に暑いんですが、意外なほどにMT-07・NEW KATANAにそれぞれ乗る機会が多かったです。しばらく乗りっぱなしでしたので二台まとめてメンテナンスをします。まずはMT-07から。

MT-07 mesh air scoop

MT-07はタンク前下にラムエア風味のエアダクトがデザインされていますが、これはダミーです。エア取り込み口のようにメッシュが貼ってあってデザインアクセントにはなってますけども、これがまた良く錆びます。気が付いたら錆びを取ってみたりはするのですが、まぁ綺麗にはならないですね。ちなみにこの網、メッシュエアスクープというそうです。

Place heat-resistant paint on a plate

効果の薄い錆び落とし作業にもういい加減うんざりなので、塗装して楽になりたい。防錆効果を第一に考えると、シャシーブラックってことになりますかね。そのまま噴かずに一旦絵皿に吹いて、塗料を取り分けます。

MT-07 mesh air scoop under painting

周囲のカウルをマスキングしたら歯ブラシで耐熱ブラックをブラッシング塗装。まっとうに吹き付け塗装だとマスキングが大掛かりになってしまうし、目の細かいメッシュなので埋まってしまう場合があります。ブラッシング塗装をやった方が裏側や網目の奥にも塗料が行き渡るので塗り残しがないのと、なにより簡単です。

MT-07 mesh air scoop after painting

こんな感じで悪くない仕上がりです。黒い所はしっかり黒いと車体映えが違います。ヤマハの純正オプションパーツで色付きのスクープ用メッシュが売っていますが、このブラッシング塗装を行えば色変更は出来ます。黄色などの明るい色は、複数回の塗り重ねが必要でしょうか。

MT-07 sprocket chain lubrication

チェーンとスプロケットの点検と、ついでに簡単に清掃をします。スプロケットの歯の根本の汚れは恐らく焼き付いたオイル汚れでしょうか、CRCで軽く擦った程度では落ちませんでした。スフロケ自体は歯も尖ってないしまだまだ使えそうです。チェーンも同様に伸びもなく、しばらくは使用に問題ないです。チェーンサイズは525ですね。MT-07のパワーにはオーバークオリティかと思いますが、520サイズのアルミスプロケットでは耐久性に難アリか。

New Katana chain lubrication work

お次は新型カタナさん、こちらもチェーンメンテをします。レーシングスタンドは持ってませんが、ローラースタンドは持っていますので、リアタイヤを乗せてチェーン&スプロケの全周をチェーンルブで洗います。チェーンクリーナーは使いません。

Front brake hold status

こういう作業をするときは車体が動かないように、弄るのがリアならフロント、フロントならリアのブレーキを作動させてホールドしときます。輪留めがあるならそれでも良いです。車体が動いてしまうと最悪サイドスタンドが外れて倒しますので、要は動かないようにしとけばなんでも良いです。リアブレーキをホールドしておくのは荷作のゴムなんかのちょっとした道具があると良いのですが、無ければコンクリブロックや角材を前後に置いて簡単に輪留めにしておくと良いでしょう。

Found wear marks on 520 sprocket

ふとスプロケを見ると、一歯送りの間隔で削れ具合に差があります。チェーンリンクの内コマと噛み合うスプロケ歯にだけ摩耗が発生しています。チェーンとスプロケのかみ合わせは順送りに合わせ位置が変わっていくものではなかったかな?と思いますが、特定の歯数の組み合わせで同じ歯ばかりが当たる事もあるんでしょう。

Back side of 520 sprocket

リアアクスルナットの締め付けトルクを意図的に緩くしていたので、それで横方向にホイールが振れてスプロケにこのような摩耗が起きていたなら裏側にその痕跡があるんじゃないかと思いましたが、表と同じ歯に同じような摩耗痕でした。アクスルナットの締め付けトルクは、別に緩くても問題は無いしこの痕とは無関係のようでした。

で、今の状態では内リンクの当たる歯だけ摩耗が進行しています。スプロケの歯を1リンク分ずらせば寿命が伸ばせますね。リアホイールからチェーンを一旦外してスプロケットの当たり歯をずらしてみます。

その為にはリアをリフトUPしないとならないんですが、前述の通りレーシングスタンドは持っていません。手持ちにはパンタジャッキしかないので、これでリアホイールを浮かせるしかないですね。

GSX-S1000SRQM0_E21_163A MUFFLER Parts list diagram

新型カタナのマフラーのパーツリストを見ますと、弁当箱(触媒)の後方、ちょうどリアサスの真下辺りに車体に組み付けるシャフトが通っていて、強度的にこの位置が強そうです。レーシングスタンド用のカラーはスイングアームに付けてはいますが、これはショップに預けた際に利用してもらう意図で付けているもので、パンタジャッキを使ったリフトUPではリアホイールと干渉して作業がやりにくくて危ないので使用しません。

マフラーのこの位置をジャッキUPポイントにします。

Jacking up by assembling a baffle for a motorcycle to a pantograph jack

強度的に一番強そうってだけで、純正マフラーは車体の重量を支えるようには作られていません。頻繁にジャッキアップすると、マフラーマウントブッシュが潰れて振動の原因になるかも知れません。今のところ問題はないですが、真似するなら自己責任でお願いします。
車用パンタジャッキの噛み込み爪の一点に力がかからないように、当て木を爪にはめ込めるように加工しました。マフラーに当てる部分には傷防止と滑り止めにシリコンシートを敷いています。ジャッキUPした後は適当な角材で別の場所にも当て馬をした方が良いでしょう。今回自分は省きましたが。

After 520 sprocket rotation work

今まで内リンクと噛み合って摩耗が進行していた歯は、外リンクと噛み合う位置に変更しました。
1年前に520サイズにチェーンをダウンコンバートした時は走行距離で25,600kmぐらい、現在34,800kmで約9,000km乗りました。チェーンの外リンクに噛み合う歯にはほぼ摩耗が見られないので、サンスターのレーシングスティースプロケはかなりの高耐久だと思います。この調子であと1万kmぐらい走ると今回ローテーションした位置に同様の摩耗痕が表れて、スプロケの摩耗は平均化して約2万km、そっからどんだけ伸ばせるか。トータル3万km持てば、耐久性に不満は無いです。

Fastening the rear axle nut

リアアクスルナットは90Nではなく95Nで締めてみます。フロントアクスルナットを95Nで締めたのでトルクを揃えようって感じです。トルク差で前後で共振とかされると嫌なので。
520サイズに換えたThreeDチェーンも、マメに遊び調整をしているお蔭なのか伸びてません。調整と言ってもチェーンアジャストナットを緩めて一度フリーにして、適正な遊び位置に再調整する、という作業です。アジャスター位置としてはほとんど引いていませんでした。
GSX-S1000S M0 KATANA midnight special

チェーンの張りが適正かどうかの判断材料ですが、ある程度は燃費で測れます。新型カタナはチェーンの張り過ぎでも極端に燃費は悪くなりますので、街乗りで17以下、下道郊外で20以下、高速道で22以下だとチェーンの張り過ぎです(いずれも法定速度内です)。目安はチェーンスライダーにそんなに力を入れなくても指でチェーンをパシパシと当てれる程度の緩さ、です。これはサイドスタンドを立てた自立状態で行って下さい。

At Farmer's Restaurant Bebenko

新型KATANAに組んだ520チェーンとスティースプロケの組み合わせが意外に耐久性があって、これなら問題なく選択できますね。換えることでスタビリティも抜群に好感触、特製スパイスで味変するみたいに乗り味も変わるので、MT-07もダウンコンバートしてみるか・・・回転体であるチェーンが軽くなるので縦方向のジャイロ効果は減りますから、ライトウエイトなMT-07には相性が悪いかも知れないですけど、検討中です。